紀行文、短歌、俳句コーナー

最近御殿場市の90歳のおばあさんの刺激を受け、川柳を作って見ました。

とろろ汁 食えば婆ちゃん 舌回る

饒舌の 祖母は痴呆に ならぬはず

婆ちゃんの まごとの語り 笑顔なり

短歌

久方に 娘と食す とろろ汁 九十の母は 良く喋るなり


富士山須山口登山歩道を歩かれた方が紀行文や短歌を寄せて下さいました。

●紀行文
 ☆  京都大学学士山岳会 新井 浩
  
富士の裾野に秘境あり
  目について二題

 ☆  日本山岳会関西支部 山田 博利
  
富士:宝永山 登山記


●短歌
 ☆  短歌会「原石」の皆さん

  裾野市 中澤綾子様
   宝永の噴火に耐へし大山毛欅の
           巌のごとき肌を抱きぬ
   涸水沢に眺望開けて遥か下の
           薄の原は湖面と紛ふ
   落葉松の尽きてオンタデ生えのぼる
           宝永山の裾原に立つ
   ゆるやかに火山砂礫のなだれ下る
           宝永山山頂に赤き岩照る
   「赤岩」の稜に雪の峰見えて
           宝永山は富士をさへぎる
   双子山と宝永山と富士山と
           三重の稜線夕づきしずむ


  大井川町 横山葉子様
   群れ生ふる富士薊枯れて一株の
           わが見し花の名残の紫
   昼食に憩ふ「幕岩」にバライチゴ
           鳥の残しし赤き実ひとつ


  焼津市 田村くみ子様
   真向かへる宝永山のゆるやかな
           稜線見つつ歩み始めぬ
   黄葉せし落葉松を歩みゆく
           夕づく拾ふ小さき松ぼっくり



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